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サウスケンジントンにあるナチュラル・ヒストリー博物館。常設展だけでも見るのに1日かかる。
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アンドレアさんは、図書館のwebサイトを開く準備で大忙しだ。10月には、www.nhm.ac.uk/art でアクセス可能。 |
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図書館は館内貸し出しのみ。一般の人でも申し込めば2年間通用するパスが発行される。 |
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製本の仕事を始めるようになってから、古いものに携わることが多くなった。イギリス式の製本は他のヨーロッパの国々の繊細なスタイルと比べて、重く、がっしりとしており、「丈夫で長もち」が特徴だ。ところが長もちしても100年、200年も経つと、ガタがきてしまうもの。子供の頃お気に入りだった絵本がばらばらになってしまった経験がみなさんにも少なからずあると思う。歴史や古いものに愛着のあるイギリス人は、そのような本や、代々引き継いだ古い本を大事そうに製本スタジオに持ってくる。ここで古い本をきれいに豪華にピカピカにしてほしいというのはアメリカ人。イギリス人は古い本は古い趣そのままに残しつつ修復する方法を好む。リバックという本の修復テクニックは、本のカバーが背からはずれてしまった本を、『オリジナルの本の材料や構造をできるだけ変えずに修復する』という、古さにこだわるイギリス人にはもってこいの修復方法だ。新しい革を古めかしい色に染めるのはもちろん、私には残骸としか思えないようなオリジナルの背をその上に張り付けてしまうこともある。わざわざ趣をかもしだすために、角がすり減った中古の装飾道具を使うなど、「古さ、保存します職業」も意外に芸が細かいのだ。
初心者向き製本を教えている時、ロンドンのナチュラル・ヒストリー博物館の図書館で、博物館所有の本を管理する仕事をしているアンドレアさんと知り合い、館内の案内をしていただいた。館内には100万冊を超える本が、学別に5つの図書館に保管されている。専門分野が事細かに分かれているイギリスらしく、紙やページの修復は館内で行い、本の修復は館外の製本家に依頼するそうだ。それぞれの図書館には古い本たちが修復の予算がでる日を静かに待っている。もちろん、待っている間も本へのダメージを最小限に押さえるため、透明プラスティックのカバーをかけた後、紐で本を結び水平に保管したり、無酸性の箱に一時的に保管するなど、アンドレアさんたちの工夫がところどころにみられる。政府の補助金がでるようになったため、2年程前からロンドンの博物館と美術館の常設展は入場無料になった。入場料無料になったため、博物館に訪れる人が増えて、館内のカフェやギフトショップの売り上げが大幅に増えたという話を聞くが、家族連れや学生にはなんともうれしい話で、なるほど、おみやげに恐竜キャンディーを買ってしまいたくなってしまう。 |