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アメリカのコンファレンス会場
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「デザイナーブックバインダーズ
北アメリカ巡回展」に
展示されている「雪月花」
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Macerataの
「第2回国際工芸製本コンクール」の
作品展示会場
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展示作品と作者
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女子美術大学同窓会主催の「美の仕事」展に、2作品出展させていただきました。
2作品のうち1つは、和風に制作した「雪月花」という本で、2000年6月からの「デザイナーブックバインダーズ 北アメリカ巡回展」の為に制作したものです。
デザイナーブックバインダーズとは英国の製本作家の協会(略称 DB)で、この展覧会は、アメリカで行われた大規模な製本家の為のコンファレンスに合わせて開催されました。
ニューヨーク州、ロチェスターの大学キャンパスで4日間にわたって行われたコンファレンスは総勢400名、アメリカ国内とカナダ、そしてかなりの数の英国人の参加者でしめられていました。
その当時、私はロンドンに住むようになって4年目、5年ぶりのアメリカ行きにわくわくしていました。ところが、まず、行きの飛行機でDBのメンバーと隣り合わせになり、会場の受付は英国人ばかり。さすがに展覧会オープニングでは、数人のアメリカの製本家の方とお話ができたものの、翌朝は英国人グループのテーブルで「朝食からドーナッツを食べるなんて!」という文句を聞かされ、そのままこぞって講演会会場へ。
講演者も半分近くが英国人。講演の合間に製本業者の販売会場に行けば、2会場のうち1会場は馴染みある英国の業者の面々でしめられており、「私は本当にアメリカに来ているのかしら?」と、がっかりしたことを憶えています。
同じ英語を話すからなのでしょうが、英国人で親戚がアメリカに住んでいるという人が予想以上に一般的でした。朝食のみならず、生活習慣に違いはあるものの、英語を話せば通じる、表示を見れば解る状況で「ちょっと従兄弟のところに遊びに来ました。」というような気軽さを感じました。
ロンドンからニューヨークまでは飛行機で8 時間半、それと比べ隣国のフランスまでは、飛行機で1時間もかかりません。
私達日本人から見ると、英国はヨーロッパなのですが、英国人は、「ヨーロッパに行く」という表現を使います。まだ、EUに加盟していないこともありますが、それのみならず、英国人が大陸の国々に行く時は「外国に行く」という意識を感じます。地理的な距離の近さから手軽に旅行出来るというところはあっても、アメリカに行くときのような気軽な雰囲気は感じられません。
「美の仕事」展に出品したもうひとつの本"Il Canticodelle Creature"は、その英国から近くて遠いヨーロッパのイタリアMacerataで行われた「第二回国際工芸製本コンクール」の為に制作したものです。このコンクールは、参加者から100名の製本作家に賞を授与するもので、ヨーロッパはもとよりアメリカ、カナダ、エストニア、日本、それこそ世界各国から参加のあった国際的なものでした。
しかし、この授賞式に2名の英国人受賞者の姿はなく、100册の本の巡回展は、英国には回ってきませんでした。授賞式の参加者の数はもともと少なく、予定されていた巡回展の規模がかなり縮小されたという事情はあったものの、製本界ではドーバー海峡の存在を感じます。
今年2004年9月に19年ぶりにデザイナーブックバインダーズの展覧会がベルギーのブリュッセルで行われます。
出品作品約90点、展覧会のオープニングには多数の出品作家の参加が予定されています。
もしかすると、製本界のユーロスターが開通するのではないかと期待しています。
女子美同窓会のロンドン通信の舟崎さんは、ご存じのように女子美卒業、ロンドンで活躍中の製本作家です。そしてこれを書いている私までも製本を行っているとなると、何故女子美の卒業生は英国で製本ばかりをするのかと、疑問に思われるかもしれませんが、実はこの2人だけです。しかし、英国製本事情ばかりでは......と考えられる方も多いと思います。
ご安心下さい、私の登場は今回のみです。
Midori Kunikata-Cockram
「美の仕事−女たちのランウェイ」展の詳細はこちら>>>
※ドーバー海峡:イギリスのグレートブリテン島とフランスの間の幅35〜40kmほどの海峡。1994年この間をつなぐユーロトンネル(英仏海峡の海底トンネル)が開通し、ユーロスターというイギリスと大陸間(ロンドン〜パリ・ブリュッセル)を結ぶ高速の国際列車が通過している。
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