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up date 2005.08.02

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【ニューヨーク通信 第10号】


□ 流麻二果・ナガレマニカ(1997年芸術学部絵画科洋画専攻卒業)


アーティストは常に安い賃料で大きいスタジオを求めます。
  厳しい住環境のNYで、もはやマンハッタンにはそれは不可能。
  今ほとんどのアーティストがブルックリンで制作しています。
 

展覧会全体のDM
展覧会全体のDM
会場風景
会場風景
出品作、Stereotype Threat
出品作 Stereotype Threat
ブルックリンは基本的にマンハッタンより賃料が安い上に、倉庫や工場といったスタジオ向けの物件が多いのでアーティストが移っていったのは自然な事だと言えます。中でも集中しているのがダンボエリアとウィリアムズバーグエリア。いずれもアーティストと共にギャラリーやカフェ、レストラン、古着屋などが増え、お洒落な街として有名になりました。

こうしたブルックリンでの動きをまとめて紹介しようという大規模なイベントがさる5〜6月に行われました。プロジェクト・ダイヴァシティ、その名の通り多様な文化を含んだ展覧会です。

ブルックリンの18か所のギャラリー、大学、劇場などに、ブルックリンで活動する200人のアーティストが選ばれ、作品が展示されました。それぞれにテ ーマがあり、私はHome Sweet Home という生活や家庭を連想させる作品をまとめたグループ展に出品しました。私は油彩が中心ですが、視点の演習といった意味あいでこういったインスタレーションも行います。自分を取り巻く環境が変わった時に、今まで見知っていた物が違う意味を持って見えてくる。。そういう体験を募集して、その物を編み物で作った作品です。

顔も知らないアーティスト22人同士のグループ展。
キューレーターが展示を全て仕切るので、作品だけ搬入して下さい。と言われても、そうはいきません。搬入時、皆考えは同じ、他のアーティストも場所取りや照明争いでピリピリしていました。私も展示したい場所に「予約済!」と張り紙をして、何とか場所取り成功しました。それに対応していたギャラリーのオーナーは「まるで幼稚園の先生やってるみたいだ」と嘆いていました。

ギャラリーがブルックリン美術館の目の前にあったので、折しもバスキア展で盛り上がっている最中、沢山の方々に観て頂けました。バスキア展では彼の作品もさる事ながら、その時代のNYを感じました。彼もまた、というか元祖というべきか、ブルックリンのアーティストです。

展覧会のみならず、音楽イベントやパーティも会期中たびたび開かれました。
この企画の最大のスポンサーがダニー・シモンズ。有名なヒップホッププロデューサー、ラッセル・シモンズの兄弟で、彼等は多くの慈善事業をし、特にブルックリンの活性化に関わる事を支援しています。そんな訳でこうしたイベントには面白いDJやバンドが出演し、相乗効果で盛り上げていました。こういう繋がりもNYらしい一面ですね。

こういったイベントは大なり小なりあちこちで常に企画されていて、その作品選出が公に開かれているのが日本との違いだと感じる時があります。アーティスト仲間の口コミ等で情報を知り、そこから実際の展開が始まる事で新しい関係も生まれ、また広がっていく。こういった活動を日本でも起こしていけたらいいのになと思います。

 
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