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up date 2009.12.05

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【パリ通信 第35号】

いしばしめぐみさん(1996年女子美術短期大学彫塑専攻卒業)



「パリに住む女の子」


Nuit Blanche
ニュイ・ブランシュ(Nuit Blanche)毎年夜通し行われるアートイベント。今年は教会を中心に展示が行われていました。
Grand Palais
グラン・パレ(Grand Palais)で行われたアートフェアーFiacの会場風景。
サン・ナザール
ロワール地方のサン・ナザールの海岸にて。写真に写っているのは漁の為の構造物。
満潮時に網を上下させる事で魚を捕る、昔からの漁の方法で現在も使われているそうです。
風船
アーモンドフェスティバルに参加したときに行ったワークショップの一部。折り紙の1つである「風船」を作ってもらい、作った人のサインや絵を書いてもらったものです。子供から大人迄の様々な発想に感動。この後これらを用いて「門」をテーマにインスタレーションをしました。
打ち上げ
エスパス・ジャポンで行われた展覧会のスタッフとアーティストによる打ち上げ。こちらはとてもアットホームな雰囲気でとても親切にしてもらい大変お世話になりました。
Espace Japon
会場風景の一部。右に写っている色のついた5つのボックスが今回の私の作品です。(Espace Japon)
シテデザにある電気釜
昨日、テラコッタの作品の窯入れをしました。(シテデザにある電気釜)この記事が載る頃には焼き上がっている事でしょう。楽しみです。
1人の女の子がパリに住んでいます。
とても繊細で、がんばり屋さんで、負けず嫌い。
ボロボロになっても歯を食いしばり
頑張って生きています。
全身から溢れ出るそのエネルギーは
とても眩しくて美しく
神々しいのです。
全てのものをプラスのパワーに変え
今日もまた全力疾走で自転車を走らせていることでしょう。

冒頭から「なんだ?」と思うかもしれませんが、これは日々の中で気になった事をノートに書き留めていた中のうちの一つ。
こちらに来てある1人の日本人の女の子に出会いました。その女の子は身1つで渡仏し、デザイナーを目指し何があってもくじけず異国で頑張るその姿に感動を覚えて書いたものです。
ここパリには沢山の外国人(フランスに生まれ育っていないという意味で)が住んでいます。中華街があるように、日本人、印度人、南アフリカ系等の同郷の人が多く住むカルティエ(街)も存在するくらい。シテデザールに限らず、町全体が人種の坩堝と言っても過言ではない様です。
住み慣れた故郷を飛び出し、”何か”を求めてやって来る。皆それぞれの目的で、強い意志を持ち、そして試行錯誤している、そんな輝いた人たちがここには沢山います。

夏が終わりアートイベントが目白押しの秋がやってきました。ニュイブランシュ、fiac、パリフォト、数えたらきりが無いくらいです。
18区(一部9区)、20区、13区のはずれのイブリー(Ivry)界隈で行われていたオープンスタジオ(Portes Ouvertes)へも訪れました。協会、団体(association)を作って区ごとで行われているこれらのオープンスタジオの規模はかなり大きいです。どれも100人以上のアーティストが集まって期間は2〜4日間。訪れる度に思うのですが、なんとアトリエが多いのでしょう!アトリエが沢山あると言う事はそれだけアーティストも多いと言う事ですね。芸術の都といわれるだけあって驚きです。
オープンスタジオは共同や個人のアトリエだけでなく住居を展示空間にしていたりお店の中や公共施設の中を使った展示もあり、また画廊も参加しています。分野も平面、彫刻、写真、映像、ジュエリー、家具、など多岐に渡り展示形態や場所の選び方は人によって様々です。
イブリーの辺りは集合アトリエ(共同というより集合ですね)が多かったのも興味深かったです。大きな工場跡(もしくは倉庫跡)には沢山の部屋があり、それぞれがその部屋を借りていると言った具合です。また巨大な元工場の建物をアトリエ兼住居に改造した家が連なっていたり。先ほどカルティエ(街)の話をしましたが、まさにこれらはアーティストのカルティエですね。インフォメーションセンターも設置されているので、そこに行けばアーティストのスタジオの名前や住所が書いてある地図がもらえます。(アトリエにいけばたいてい置いてありますが。)マップを見ながら周ったり、町中に張られたポスターの案内でふらっと入ってみたり、たいていどこが開かれているのか判り易くなっています。同時期に同じ場所にあるスクワット(Squat)も公開されていました。スクワット=不法占拠。辞書を引くとsquatter=無断居住者,不法占有者という意味のようです。多くはアーティストが住んで制作しており、少なくなって来たとはいえ、まだここにはあるようです。
同じものを作る人間がどんな所でどのように制作しているのか、普段は知り合いにならない限りはなかなか入れないその空間に、それも一度に訪れる事ができるのがオープンスタジオの魅力の1つと思います。またアトリエは展示の為に普段とは全くちがうであろう綺麗に整頓された空間へと変身しているものの、そこで作品を作っている作家の気配、息づかい、臭いは部屋全体から溢れ出ています。これは展示する為の空間(ホワイトキューブ)とは全く異なります。作品からは感じられないその滲み出た部分を感じたく、そしてそこで生まれた作品群とその作者に会いたくて、毎回いそいそとアトリエを後にしていました。

最近は自転車にまたがり、ふらふらと町へ繰り出しています。メトロやバスなどの公共機関を使っての移動と異なり、冷たくなり始めた空気を胸一杯に吸い込み、流れる景色を堪能し、なんと気持ちが良いのでしょう。12月にさしかかった今は、クリスマスのイルミネーションで町中が覆われ始めています。いよいよ冬の到来です。

私事ですが10月には南フランスのオレゾンという小さな町で行われたアーモンドフェスティバル、11月にはパリにあるエスパスジャポンでのグループ展に参加する事ができました。様々な所へ赴き、沢山の人に出会いとても良い経験となりました。
 
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