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up date 2004.06.20

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展覧会リビュー「美の仕事―女たちのランウェイ―」
  世界を美しく変えてゆくクリエイターたち、その仕事と活躍の軌跡を追う。

展示風景風景
展示風景
2004年5月17日(月)〜5月29日(土)
女子美術大学 杉並キャンパス
ガレリアニケ
主催:女子美術大学同窓会

「美の仕事−女たちのランウェイ−」では、価値観の多様化する現代に、美しい世界を紡ぎ出す女子美卒業のクリエイターたち8名をご紹介しました。

この展覧会では鑑賞者の眼を、出品者がその仕事に就くまでの道のりや、美の周辺の仕事にまで向けていただき、その可能性や展開を体感してもらおうという趣旨のもとに開催されました。会場には仕事として目的を持って制作されたものが展示され、その仕事をめざす人へのメッセージ、プロフィールも重要な要素として展示されました。

メッセージからはそれぞれの仕事への熱意と自信が感じられ、繊細な心遣いを裏づけするような重みのある言葉になっています。
また、ここに紹介されたクリエイターたちの多くが、女子美で専門に学んだ事とは直接関わらない分野で仕事を続けています。このことは興味を惹かれることの1つです。会場に展示されたそれぞれの仕事を目指す人へのメッセージやプロフィールからは、それぞれが「美」に対して真摯に向き合い、個性と同時に普遍的なものを獲得していったことが読み取れます。
会場では出品者の皆様の、ご自分のメッセージが少しでも役に立てばと願う誠意が伝わっていたようで、時間をかけて熱心にメッセージを読んで下さる姿が多く見受けられました。
また、本展は広報に力を入れ、多くのメディアに取りあげていただきました。学外からの入場者数も増え、入場者数は1800名を超えました。



岸本若子さん 作品展示風景
岸本若子さん 作品展示風景
小池葉子さん 作品展示風景
小池葉子さん 作品展示風景
國方みどりさん 作品「雪月花」
國方みどりさん 作品「雪月花」
國方さん、斉藤さん 作品展示風景
國方さん、斉藤さん 作品展示風景
斉藤智美さん 作品展示風景
斉藤智美さん 作品展示風景
山本さん作品・アユーラ化粧品パッケージ
山本さん作品・アユーラ化粧品パッケージ
陣内さん 作品展示風景
陣内さん 作品展示風景
陣内さん 作品・資生堂FINOパッケージ
陣内さん 作品・資生堂FINOパッケージ
山本さん、岸本さん 作品展示風景
山本さん、岸本さん 作品展示風景
山本さん、岸本さん 作品展示風景
山本さん、岸本さん 作品展示風景
出川淳子さん 作品
出川淳子さん 作品
松原澄子さん 作品・Brooch
松原澄子さん 作品・Brooch
松原澄子さん 作品展示風景
松原澄子さん 作品展示風景

■8名のクリエイター
■美の仕事をめざす人へのメッセージ
■協力・主催ほか 
■展覧会案内(同窓会主催の展覧会・案内ページもあわせてご覧下さい>>>)


■8名のクリエイター

●岸本 若子
イーリー キシモト テキスタイル・ファッションデザイン
1986年・短期大学造形科テキスタイルデザイン教室卒
 
●小池 葉子        <メッセージ>
(株)NHKアート 総合デザイン 美術プロデュサー
1985年・芸術学部芸術学科造形学専攻卒
ヴィーナスたち」で小池 葉子さんをご紹介しています。

●國方 コックラム みどり <メッセージ>
製本デザイン
1980年・短期大学造形科グラフィックデザイン教室卒
1982年・芸術学部芸術学科造形学専攻卒
ヴィーナスたち」で國方 コックラム みどりさんをご紹介しています。
   
●齋藤 智美        <メッセージ>
TIFFANY & CO.JAPAN INC. ヴィジュアルマーチャンダイジング
1993年・芸術学部産業デザイン科工芸専攻卒

●陣内 昭子        <メッセージ>
(株)エフティ資生堂 パッケージデザイン
1984年・芸術学部絵画科洋画専攻卒

●山本 千絵子       <メッセージ>
(株)資生堂 パッケージデザイン
1987年・芸術学部産業デザイン科デザイン専攻卒
ヴィーナスたち」で山本 千絵子さんをご紹介しています。

●出川 淳子        <メッセージ>
コスチュームデザイン
1984年・短期大学造形科衣服デザイン教室卒
ヴィーナスたち」で出川 淳子さんをご紹介しています。

●松原 澄子        <メッセージ>
(株)ミキモト ジュエリーデザイン
1987年・芸術学部絵画科日本画専攻卒
ヴィーナスたち」で出川 淳子さんをご紹介しています。



■美の仕事をめざす人へのメッセージ

小池 葉子  國方 コックラム みどり  齋藤 智美
陣内 昭子  山本 千絵子  出川 淳子  松原 澄子  

●小池 葉子 <メディアデザイナーをめざす人へ>
映像のデザインを仕事にしようと考えているなら、基礎になる色の感覚やロゴなどのデザインのセンスを学生のうちにしっかり身に付けておくことが重要です。
そのうえで、たくさんの作品に触れておくことはとても役に立ちます。映画や、CM、ウェブのデザインや、アニメーションなどだけでなく、グラフィックデザインにも見るべきものがたくさんあります。
たくさんの機会に触れ、よく遊び、感覚を磨いておけば、世の数多の作品の優れているところ、そうでないところがわかるようになってきます。
あとは、好きなものや得意な分野があって、だれもまだやっていないようなことをみつけたら、自信をもってそれを大切に育ててください。
いまはいろいろな映像制作手法があり、個人でも作品をつくる機会が増えています。コンテストに出すのもよいでしょう。
どんどん挑戦してみることをおすすめします。

●國方 コックラム みどり <製本作家をめざす人へ>
本が好きである、本を理解しようと心がけることが重要だと思います。
表のデザインがいくら優れたものであっても、本が開きにくく、読みづらいようでは、良い製本とはいえません。
製本の様式にもよりますが、美術工芸製本となると1冊を作り上げるのに、50〜60程の工程があります。作業としてはその1つ1つの段階を丁寧に仕上げることが大切です。
日本には西洋製本を勉強できる所が何ヶ所かありますし、東京製本倶楽部という書物や製本に興味を持つ人々の為の協会もあります。
美術工芸製本という分野に興味をもたれた方は、まずは身近な所で製本を始められることをお薦め致します。

●齋藤 智美  <ディスプレイデザイナーをめざす人へ>
ディスプレイデザインの仕事を目指す上で、ディスプレイデザインに関する事を専門に勉強しなくては駄目か・・・・、決してそうではないと思います。実際、私自身、大学では染織を専攻していました。
『ディスプレイ』という表現方法は、ある一定期間を過ぎると『記憶』と『記録』の中に残るのみの消えてしまう儚い世界です。しかし、そんな儚い一瞬に、いかに見る人の心に強く訴えられるか、それが最も大切な事だと思います。
これからディスプレイデザインの仕事を目指されるのであれば、多少の基本的な事を勉強(独学でもOK!)したら、あとは、自分のフィールド以外の様々な『素材』に触れ、自分の世界観を表現する術を見出し、そして、自分の胸に去来した新鮮な感動を表現する事をいかに自分自身が楽しめるか、楽しんだモノ勝ち!という精神で、制作活動に励んで頂ければと思います。

●陣内 昭子  <パッケージデザイナーをめざす人へ>
洋画在籍時、3年の頃、プロダクトデザインに興味を持ちました。
何のために創造するのか≪コンセプト≫を決め、そのためにはどんな表現をどんな手法でやるべきかを考えるというプロセスが
自分の絵を画く時の考え方とそれほど差がないと思いました。
パッケージデザイナーになるための勉強をした訳ではないので、御参考になるようなアドバイスはできないのですが、この仕事を15年続けていて、役立っているなと感じるスキルは、きわめてシンプルな事です。
例えば、美しい線や形を見分け、つくり出す造形センス、素材感にこだわり、異素材の組み合わせを発送するセンス、印刷立ち会いをしながら色出しをしたりするときの色彩センスなどが具体的に思い付くことです。
もうひとつ感じるのは、コミュニケーションする力がとても重要だということです。
商品をデザインする仕事は、ひとりで完結することではありません。クリエイティブワークもチームで行うことが普通ですし、社内の関連部門や社外の協力会社の方々に、自分の考えていることをいかに伝えられるかが、鍵になります。
以上のようなことを考えると、20代のうちは、あまり決め込まず色々な人から、色々なことを吸収できるよう幅広い分野に興味をもつことをお勧めします。

●山本 千絵子 <パッケージデザイナーをめざす人へ>
パッケージデザインは、ブランドの世界観を表すという大きな役割を担っています。ブランドのコンセプトをよく理解し、イメージをふくらませながら表現していくことが大切です。また、そのブランドイメージを守りながらも、時代の変化に対応し、常に新鮮なメッセージを発信し続けなければならないという使命を持っています。

●出川 淳子 <コスチュームデザイナーをめざす人たちへ>
衣装家の仕事は、
「Les yeux sont aveugles.Il faut chercher avec le cæur 」(Antoine de Saint-Exupéry)
〜目は何も見えていないんだもの、心で見つけなくちゃ〜
衣装家であることは、
「Je suis un mensonge qui dit toujours la vérité」(Jean Cocteau)
〜私はいつも本当のことを言っているウソつきでございます〜
そんな気がする今日この頃です。

●松原 澄子 <ジュエリーデザイナーをめざす人へ>
ジュエリーは小さいものですが、実に多くの要素がもりこまれているものです。
自然の力が生みだす貴重で美しい金属や鉱物を、全く異質なものである人体に結びつけ調和をとり、ひとつの造形物として表現するためには、コンマ何ミリのディテールについて考えることは避けられません。時には小さなリングが巨大な建造物のように思えることもあります。言わばジュエリーはディテールの集合体のようなものです。そんな微少なディテールに対峙できる神経が必要と思います。
しかし、はじまりは何より『美しさ』 に出会い、感じることです。
表現手段が宝石であろうと絵具であろうと布や糸であっても、自分の中にある感じた『 美しさ』を形にあらわすことのできる力を私たちは学んできたのだと思います。



■主催  女子美術大学同窓会            
■共催  女子美術大学               
     女子美術大学付属高等学校・中学校    
■後援  杉並区
■協力  ELEY KISHIMOTO、(株)NHKアート、(株)資生堂、
     (株)エフティ資生堂、 TIFFANY & CO. JAPAN INC.、
     文学座、(株)ミキモト
■監修  女子美術大学同窓会

 
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