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ヴィーナス達
up date 2005.12.22

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幅広い分野で活躍する女子美同窓生、今輝いている女子美魂のヴィーナスたちを紹介します。


平松美加さん(ヒラマツミカさん)

平松美加さん(ヒラマツミカさん)
1992年洋画専攻卒業
フローリスト
ウェディングフラワーのアトリエ オルテンシアアズール主宰

色彩豊かな花々を組み合わせ、ウェディングやクリスマス、お正月…と生活の折々に花を添えるフローリストとして活躍中の平松美加さん。洋画を学んでいた女子美時代から花の仕事をしていた平松さんは、絵の具の色をおくように花をアレンジしているそうです。アトリエは絵の具のにおいならぬ、花の香りでいっぱいでした。



毛糸玉と実もののアレンジ
毛糸玉と実もののアレンジ
ピンク!ピンク!リース
ピンク!ピンク!リース
アジサイのプリザードブーケ
アジサイのプリザードブーケ
ペットリースアトリエで飼っている猫のノロです
ペットリース
アトリエで飼っている猫のノロです
NEW YEAR 玄関飾り
NEW YEAR 玄関飾り

  作品の写真は全て
「リース & アレンジメント」より
撮影 長塚奈央
<平松さんの著書>

リース & アレンジメント
「リース & アレンジメント」
 雄鶏社
 2005年11月発行
ウエディングの花アレンジ ブーケの作り方と演出のアイデア
「ウエディングの花アレンジ
ブーケの作り方と
演出のアイデア」
 雄鶏社
 2004年3月発行
つくって、飾って、贈る花 デイリーフラワーズ
「つくって、飾って、
贈る花 デイリーフラワーズ 」
 河出書房新社
 2004年3月発行

■花が特別好きではなかったけれどいつの間にか仕事に
 していました


中学時代から女子校に通い、オーケストラ部に入っていたので、卒業式などで部活の先輩に花束を贈ったり、演奏会で自分がもらう経験も多く、贈る相手にあわせて花を選ぶことや、こんなふうにアレンジしたいという気持ちから、花屋さんで花束を作らせてもらうこともあり、そういう意味では、花に触れることは特別なことではありませんでした。
でも、特別花が好きというほどでもなかったのです。

女子美時代アルバイトで生花店のお手伝いをしていましたが、それも、当時油絵を学んでいましたから、花をモチーフとして描くのに便利かなあという程度から始めたのです。
そこでは、基本的な花の扱いを学びました。やっているうちに、とても楽しく、仕事にしても良いなと思うようになりました。最初にお世話になったその花屋とはその後もおつきあいがあり、今だにいろいろと面倒を見ていただいています。

女子美卒業後は別の花屋でもアルバイトを始めました。卒業後半年くらいは、その他にも女子美の学生課で紹介してもらった陶器の絵付けなど、アルバイトの掛け持ちをしていましたが、花屋での仕事も長くなり、いろいろな仕事を任されるようになり、半年が過ぎる頃にはスタッフとして、勤務するようになりました。
25才の頃にそろそろ自分のアトリエをもつ時期だと感じて、独立してウェディング中心の仕事をする場所を持ちました。


■人と接する時間がとても楽しい

私のアトリエではウェディングブーケや装花を中心にご依頼を頂いていますが、ウエディングの仕事は花だけでなく他の要素が多く、全体の統一感がとても大切なので、ブーケやヘッドドレス、会場のテーブルフラワーなどの打ち合わせも花中心に話を進めるというよりは、お客様の好みをお伺いしながら、花のアドバイスだけではなく、話はテーブルや食器、ドレスのデザイン、ヘアメイク、BGMなどにも広がっていきます。
全体のバランスを考えるとテーブルクロスの色も重要な要素なのですよ。
花以外の話題を多く取りあげていくのは、お客様も和み、好みもそこから感じ取る事ができるのでかかせないことなのです。
実は話が脱線していくときに、純粋に楽しいなと思う事も多いんですが(笑)。

また、昔からスタイリングが好きでした。中学から寮生活をしていたんですが、友人のワードローブをあけて、「今日はこれとこれをあわせたら?」などと服装や髪型などの世話を良くやいていました。小さな頃からの世話好きがここで生きているんでしょうね(笑)。
お客様からも花以外の面でも気軽に相談していただけるのは、私もとても楽しく、それを喜んでいただけるのは、やりがいになっています。このようなコミュニケーションのとても楽しいことが、私がこの仕事を選んだ大きな理由となっているかもしれません。

実は、最近ではホームページやブログが活用されるようになっているので、男性が私のアトリエを見つけて、お申し込みをいただくことも多いのです。私のアレンジはただ優しい色合いというのではなく、葉っぱや実の物を組み合わせるような深い色合いもあり、中性的なのでしょうか。彼の方がいいなと思って彼女を連れてくることも珍しくないのです。
そして、やはりウェディング系のサイトの掲示板やブログの口コミは効果が大きいですね。


■私の花あしらい

葉っぱや木の実などを効果的に使うと、とたんに新しい表情が生まれてきます。ブーケや装花のアドバイスするときも、まずグリーンの色味を押さえて、ブーケやテーブルフラワーにグリーンを効果的に使っています。最近の葉っぱものは色 が豊富で、同じグリーンでも明るいグリーン、茶色っぽいグリーン、スモーキーなグリーンなど奥深いものです。
油絵を描いていた時も絵そのものより、色の組み合わせやのせ方のほうに興味があり、色を使うことがとても好きでした。そういう意味では、絵の具を出すように色を組み合せることができる、「花」という素材を使うのは私に合っているところだと思います。
また、花だけでなくそれに合わせる器やリボン、紙類などを自分ですべて選んで提案でき、小さい中にもトータルな世界を作れるところがいいですね。
私自身は水仙が好きなのですが,球根からすっと茎と花が出ている姿には感激します。
水栽培などみるとその生命力にはもう驚きですね。球根類の花は色が豊富で、花びらに凛とした透明感があるのが魅力です。


■道具とものごとを知る

花は生き物だから扱いにはスピードが必要で時間が凝縮され、答えも早く戻ってくるのがとても嬉しいです。けれども、だからこそ楽しい中にも、気を使う事は常にあるものです。
花はちょっとしたことで傷がついてしまいそこから茶色くなってしまったり、うっかりすると茎が折れてしまいます。美しい花の影には厳しい事も、もちろんあります。
とくにウェディングの仕事は一生に一度といえるセレモニーのお手伝いですから、気を抜けません。とても緊張感のある仕事です。
以前漫画家のアシスタントをした事があるのですが,そのときに作品を作る丁寧さを目の当たりにして、プロとしての物作りの厳しさを知りました。そしてその時の経験が、今の私の製作スタンスの根底を支えています。

ウェディングなどみなさんがあまり何度も経験しない状況だからこそ、小さなアクシデントがちょくちょく起きるのです。そんなとき、女子美時代からいろいろな道具を使い込んで、道具の事を知っているのがとても役に立ちます。
花ばさみは花を切るだけのものではないし、セロテープやホチキスなどもとっさのときに思ってもみないところで使えます。それは、いつも道具を使っているときに無意識にその材質や構造などの性質を感じ取っているからではないでしょうか。
以前、こんなことがありました。
宴が盛り上がり大騒ぎをしているうちに新郎の胸につけた花が折れてしまい、しかも私は、その時はブーケだけのお届けでしたので、たいした道具も持って行っていない!
とっさに自分がピアスを付けていることを思い出し、その部品を取って補修に使いました。
「的確に判断し柔軟に対処する」ことを身につける。これはとても大事なことだと感じます。

そして「道具を使いこなす」ことは、あらかじめ決められた使用法から道具を解き放ち、そのものをよく知るという事だと思います。
フローリストを目指す方は花材だけでなく,道具や材料をよく知って,使いこなせるようになることをお勧めします。
また、常に臨機応変に対応出来るように,周りのいろいろなものに常にアンテナを張って、色々なことに興味を持って知識を増やすことが大事だと思います。

花のアルバイトを始めた頃から15年くらい経っていますが、ここのところ品種改良が進み花の色がどんどん増えています。ウエディングに好まれるの花も大きく変わりましたね。以前,仏様にしか使わなかったような芍薬(シャクヤク)などは、いまではウェディングの中心的花材となっています。面白いものですね。


■出版や花の教室

この秋3冊目の本を出版しました。私自身が好きなキャンドルアレンジやリースを季節折々の花材を使って制作した、「リース アンド アレンジ メント」という本です。「自分で作ってみる!」HOWTO本です。簡単に作れるよう、作り方のイラストも描きました。
撮影にふさわしい場所を探し,今まで集めた道具や小物を総動員しての楽しい制作、撮影でした。

アトリエで開催している教室もかれこれ8年になります。生徒さんのひとりが、私のレッスンは「放牧レッスンだね。」(「放し飼いでのびのび育つ」という意味だそうです!)とおしゃっているのですが、私が教える事は花の扱いや少しのポイントだけ。
あとは自分で思ったようにやっていただき,自分が作ったものを自分で「ああ,こんなに素敵なものをつくっちゃった!」と喜んで持ち帰っていただくのが基本です。ですから、失敗もどんどんしますが、そこから学んでもらう。そこが放牧レッスンと呼ばれるいわれでしょうか。


■こだわりを持たないで新しい事に敏感に

自分にできる事をやっていたら、できることで取り囲まれていました。今のアトリエもこだわって作ったというよりも、必然的に開設したものです。

仕事でのおつきあいもウェディングの場合,本当に多くの職種の方と出会えます。ヘアメイク、カメラマン、ドレスデザイナー、など。皆さんがそれぞれの表現をもち、また、私の考えの及ばなかったようなこともあり、たくさんの発想がどんどん喚起されます。
例えばこのドレスはバッハの曲のようにとか、イタリアの絵画のようにとイメージを伝えてくれるドレスデザイナーさんがいます。その表現にハッとして、自分が考えていなかった世界に出会えるのはとても刺激的です。
そして、そのイメージを受けてブーケを制作し、それが素敵にできると、さらに達成感があり思わず自画自賛してしまいます。

花をコーディネイトする事は、花とともに多くの人やものと素敵な出会いをする事です。これからの私はこんな風になりたいとこだわるよりも、最大限にできる事をしていく中でたくさんの出会いがあればと思っています。



オルテンシアアズールHP>>>

 
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