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ヴィーナス達
up date 2006.03.22

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幅広い分野で活躍する女子美同窓生、今輝いている女子美魂のヴィーナスたちを紹介します。


中山庸子さん(ナカヤマヨウコさん)

中山庸子さん(ナカヤマヨウコさん)
1975年産業デザイン科
デザイン専攻卒業
エッセイスト、イラストレーター

「なりたい自分になる方法」、「夢をかなえるノート」など、現代の女性の理想的な生活を現実にしていく方法を、ウィットに富んだ心安らぐ文章と容易な方法で提案しつづける、ベストセラー作家の中山庸子さん。自立した生活に幸せがやってくると信じさせてくれる中山さんご自身の夢を叶えたストーリーを伺いました。
中山さんの夢ノートも見せていただきました!

中山庸子さん



中山さんの新刊
「いいこと」がどんどん起こる72のヒント
「いいこと」がどんどん起こる
72のヒント
暮らし上手になる小さな習慣
PHP研究所 2006年2月
たくさんの著作から近作をご紹介
「小柄な女」は、運がいい!
「小柄な女」は、運がいい!
大和出版 2005年9月
書きこみ式「いいこと日記」
書きこみ式「いいこと日記」2006年版
マガジンハウス 2005年9月
中山庸子の大人の女はひとり上手 
中山庸子の大人の女はひとり上手
ひとりを愉しむ生き方のヒント
主婦の友社 2005年4月
中山庸子さん(ナカヤマヨウコさん)
手のひらに乗る贅沢が好き
自分らしい幸福を見つけるための
39のヒント
ムラカミマジックでうちごはん優等生!
ムラカミマジックでうちごはん優等生!
マガジンハウス 2004年5月
記念の1冊

あなたの願いが、きっとかなう 「夢ノート」のつくりかた
あなたの願いが、きっとかなう
「夢ノート」のつくりかた
PHP研究所 1998/1999年

■女子高校の美術教員経験が今の仕事の訓練になった

女子美の人は文章を書いたり、漢字、文法など国語が苦手な人が多いですね。学生時代、みんなレポートを書くのに苦労していました。絵を描くのは得意だけれど、やっぱり‥ね。私も文章を書くのは好きではなかったので、私が物書きになってみんなびっくりしています。

私が文章が好きというか、ちゃんと書くようになったのは、女子美を卒業してすぐ勤めた公立の女子高校からでした。私は美術教員でしたが、公立でしたから、担任を持ったり修学旅行に引率するなど美術の授業以外のことも多く任されました。
女子校ですから女の子のメンタルな部分をケアすることが多かったですね。そのために教育カウンセラーの資格をとりました。人の気持ちをどうやって癒したり、励ましたりできるんだろうか。説教がましくなく、押し付けがましくなくどうやったら彼女たちの心を解きほぐせるんだろか…と、心理学の本を読み始めたのです。
それまでは、人の心に入り込むより、自分の世界にこもって何かしていることのほうが好きでした。はじめて将来のある女の子たちに私がしてあげられることは何だろうかと考えたのです。
目的が出来たら、本を読むのが楽しくなりましたね。

また、ものをうまく書くことが出来るようになったのは、生徒にプリントをつくる機会が増えたからでもあるのです。特に美術に興味を持たない、全く初めての彼女たちが容易に理解できるようにつくる訳です。例えばエッチングを教えるとしても、版画全体の話から、実際に実習する手順、その後の片付けなどの説明が必要になります。それで、ものを秩序立てて書くということが出来るようになったんです(笑)。

あともう一つの理由としては、その頃から日記を書く習慣ができたことです。学校では生徒が日直や週番でクラス日誌などをつけますし、私は教務日誌を書いていたのです。
また、カウンセリングでは学生の記録を追うことがあるため、まめに記録をつけていました。それも、手順をおって分かり易く、人の気持ちを汲み取って書くことが求められていましたから、ものすごくいい訓練になったんですね。それって、今私が書いてる本にそのまんま活きているんですよね。


■「『夢ノート』のつくりかた」誕生

女子高校の教員は15年やりました。やめたときには自分でやりたいことがたくさんたまっていました。まず、念願の自分の事務所を持ったのです。そこで連絡などは電話やファックスがあるからそれですまし、私は一日家にいてイラストの仕事をして、時間があったら好きな本を読んで…と、考えていました。
でも、すぐに飽きてしまったんです。毎日、若い女の子と会って話をしていたから、一人になったら急に寂しくなってしまいました。当時は煩わしいと思うこともあったけれど、会わなくなると人と会話がしたくなり、話したいことがどんどんたまってしまったんです。
話す人がいなかったので少しずつ書きためていくようになりました。家族にも随分話したのですが、最後には夫がうるさがって「そんなにいいたいことがあるのなら、ちゃんと書いたら?」と提案してくれたのです(笑)。

当時は、女の子に向かっての自己啓発や励ましというタイプの本はあまりなかったですね。男性向けの本にはビジネス書や、サクセス方法、生き方、立派な人々が手がけた随筆といろいろあったのですが、女の子向けは素敵な男の子をゲットする方法など、恋愛ものばかりでした。
でも、今の女の子の生き方はいい男の人をゲットすればすむというほど生易しくはありません。プライベートとオフィシャルな部分のバランスがとれた生活が、大事だと思います。いい仕事をしながらお互いにサポートしあえるパートナーシップを築く方法、そんな本がかけたら良いなと思いました。そこから今の私の仕事のきっかけとなった「『夢ノート』のつくりかた」が生まれました。


■書いていることと行動を一致させていたい

美術の授業で課題を説明するときに、学生には「ああ、面白そうだ!描きたいなぁ!」と思って次の1歩を進められるよう、モチベーションを上げてもらわないといけなかったんですが、私の本も同じで、1册読み終わったときに何か一つでも身に付くことがあったとか、考え方が変わったとか、なにか一つアクションを起こせるという明確な変化を持ってほしいなと思っています。

普通、私は知らない言葉を辞書でひいて書くようなことはしません。自分の知らない言葉では伝わらないような気がするからです。その方が、本をあまり読まない最近の人にも分かり易く読んでもらえるでしょう。そこから始めないと活字離れって止められないのではないでしょうか。
今の生活は書くことと切り離せななくなっていますから、言文一致というか、書いていることと行動が一致していたいと思います。書くことで自分が引っぱられ、自分が変わったことでまた書くことに結びつけていきたいですね。

日々の中では、人生はすべてネタと思っています。自分の至らないところ、失敗も生かすことが出来るんです。読者はいつもうまくいっている話だけじゃ面白くないでしょう。自分では相当一生懸命やっていたのに、何故か失敗した。そんなエピソードがとても面白い。弱点こそ美点にしていくということも一つの考え方です。
私は文章とイラストと両方を書いていますが、言葉や文章はどこかから降りてくる感じ、絵はもともと目の中に先に出来てきてそれを絵に描いていく感じがします。同じ私の中でも,脳の使い方が違うというか、イラストの場合はご褒美っぽい気分で描くことができます。

大公開!
これが中山さんの「夢ノート」
 
きちんとファイリングされた
雑誌の切り抜き
これが中山さんの「夢ノート」  
きちんとファイリングされた雑誌の切り抜き


■編集者といっしょに夢を叶える


一番心に残る1冊はやはり「『夢ノート』のつくりかた」ですが、この本は自分から売り込んだ唯一の本です。他は編集者の方からの企画です。以前にもイラスト主体の本を数冊出しましたが、その頃から本というものは編集者との相性で決まるものだと気が付いていました。編集者が求めていることがはっきりして、私に分かりやすいとうまく行くんです。
「『夢ノート』のつくりかた」で知り合った編集者とはそれ以降10年以上の付き合いになります。その間に彼女は結婚し、フリーの編集者になり、彼女の成長に応じてその時々にこんな本が欲しいと言われてきました。例えば彼女が結婚したあとの話ですが、「買ってきた揚げ物を食卓に出すのは、とても罪の意識があるけれど、中山さんはどう?」と聞かれた時に、私は「キャベツを高く盛ってオリジナルソースをかければ、バッチリよ!」と答えました。すると、「そう言う本が欲しい!!」となって、次の本「小さな工夫でゆったり暮らす」の企画が決まったんです。雑誌の場合と違い、書籍は編集者と長い付き合いになります。そこが書籍の好きなところです。

最近出た「『小柄な女』は、運がいい!」もそうです。その編集者とのコンビで「夢ノート」を作っているとき、何でも夢を書きとめていき、毎日それを目指して自分を変えて行けば夢はほとんど手に入るのだと分かったんです。今は性別までも変えられますしね。それでも、身長などどうにもならないこともあったんです。夢には自分の努力やまわりとの協力で叶えられることと、現実として許容していかなければならないこととに使い分けなければ、夢は単なる無い物ねだりになってしまう場合があると気がついたのです。実は私もその編集者も身長が155cm以下なのですが、この本はそんなところから生まれてきたものなんです。


■自分の時間は自分でつくり出す

いろいろな場合がありますが、人間関係の本はやはり心機一転の春3〜5月に出た方が良くて、真夏に本はあまり売れないものです。そのかわり秋には新刊が出て、「書こみ式いいこと日記」のような新年ものは秋冬に書店に並ばないと意味がありません。その合間をぬって文庫が出るんです。ですから、私のスケジュールは本の出る時期によって自然と決まってきます。お陰さまで、私はずっと単行本が途切れないので、今は本当に年間を通して忙しいです。それでも個人的な旅行に行けるようにスケジュールを上手く調整しています。
そう言えば、私は良く「いつも元気ね。」と言われますが、こんなつまったスケジュールの中で体調が悪く筆が進まないこともあるんですよ。そういう時はあまり人と会わないようにしています。だから人と会っている時は「いつも元気」と言われるんですね。
気分転換にずっと続けているテニスの時間も、ない時間の中からなんとかつくり出しています。出版の仕事はやっと入稿しても、読み飽きるほどに何度もゲラが戻ってくるので手がなかなか離れないのですが、テニスはすぐ勝負がつくのがすごく良いですね。いつもは一人で原稿を書いていますから、チームを組んでゲームをすることも良いわけです。
でも、基本的に私は自分の世界にこもる系の人です。物書きにはそういう人の方が向いているのでしょうね。


■デザインを学んでいて良かった

「夢ノート」は私が20年以上書き続けている日記の方法を、普段イラストなどを描かない、絵を得意としない人でも書けるようにフォーマット化したものです。
はじめのうちは小さな普通のノートに書いていたのですが、今では何10册にもなって、本棚にズラッと並んでいます。絵を書いたり、切り抜きを貼ったりしていて、この文字と絵のバランスがいかにも私らしいんですよ。
デザインをやっていて良かったと思うんですが、打合わせでは話が良く分かり、こちらの希望もきちんと伝えられます。表紙はほとんど夫(イラストレーターの松本孝志氏、女子美デザイン学科の先生でもあります)が手掛けていますが、本の内容でパッキリ系とか、重厚系などとタイプを分け、イラストレーションのタイプを決めています。
こうして考えてみると、本というものは総合的な力だと思いますね。中身が良いだけでなく、良い装丁やタイトル、帯まわり、紙質などがあって、はじめて良い本となるんです。
美味しい和菓子にはすごく合うパッケージがあって、見てすぐ分かるクオリティーを持っているのと同じなんですよね。
そして、本は紙という手触りを持っている。最近では電子書籍などもありますが、やはりアナログの良さはまた、認められてくると思っています。
学生時代、烏口(カラスグチ)で線をひいていた私たちとしては、やはり、紙の手触りを伝えていきたいですよね。

 
■女子美同窓生は可愛くて力持ち

女子美の学生って何でも自分でやるところがすごいですね。女だからこれはやらない、男にはこれをやって欲しいなどということはなかった。みんなおしゃれで可愛いんだけれど、重いものも持つよ!って普通にしていることが素敵ですよね。卒業してからも絵は描けるし釘も打てるし、いろいろと助かりました。男の子の前で可愛く見せることもあるかもしれませんが、女だということが足かせにならない、そんな校風だったように思います。
それに、「女子美」って名前は「女子が美しい」と書くでしょう。この名前がとても気に入っています。よく大学の名前を略したりしますが、「女子美」はそのまま「女子美」です。ジョシビって音もいいしね(笑)。
卒業してもいろいろな世界で同窓生に出会いますが、みんな自分の手や目でものをつくる素敵な方たちです。表現することを恐れない、私は私という考え方、いいパワーを利用して欲しいですね。


■ もう1人の自分が自分を励ます

悩んだり、迷ったりは当たり前で、若い人はどんどん悩みなさいと言いたいですね。社会に出て行くと本当につらいことがあるけれど、もう一人の自分を持って、自分を励ましたり、抑制したり、導いたりすることが効果的です。
夢を叶えるということは、それに向かって自分の行動や考え方をかえることなのですが、それは別の言い方をすると物事の解釈と自分の評価を変えることです。また、意外に自分が人に必要とされてそこそこ役立っていると言う意識が人を支えているようです。それも、あまり固定した人間関係の中だけでない方が良いのです。だから、私もあまり執着やこだわりはもっていません。また、子どもや家族もそれぞれ別の人格だと思っています。そして自分も,固定した家族や子ども以外の場所でも役に立とうと考えることがいいんじゃないでしょうか。

ずっと先の夢ではありますが、絵のアトリエのような場所を主宰したいと思っています。そこでは絵の描き方を教えるというよりも、教育ママなど観念的に子どもたちを見ている親も巻き込んで楽しく絵を描く場所。学校という組織の中で教えることはめいっぱいやったから、自由にパワーを展開できる場所を考えています。
そして子どもたちの絵の展覧会をオシャレに開きたい。そして、新しい考え方を皆さんに提案していきたいですね。


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自分の一番の味方になろう
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PHP研究所 2002年5月
中山庸子の大人の女はひとり上手 

 


 
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