こんにちは。今年度パリ賞を頂き現在パリのCite Internationale des Artsに1年間滞在している和紙造形作家の上岡ひとみです。
全4回に渡ってこちらでパリでの生活を報告していきます。
前回から引き続き、パリ在住ドイツ人作家Nina Urlichsとのコラボレーション作品は私のパートはほぼ制作完了いたしました。その間数回、Ninaと私のアトリエで形状の打ち合わせをしましたが、結果最初に私が考えていた形状ではなくなりました。私とNinaはそれをとても面白いと感じています。正円を作ろうとしたら和紙が重すぎて楕円形になったのですが私達が考えているテーマにより近いものになっていると感じています。このコラボ作品は1月にドイツのとあるコンペティションに出します。
新たなニュースとしては、私の和紙のオリジナルランプをパリのおしゃれな紙専門店で展示させて頂く運びとなり、お店のフランス人女性オーナーが私のアトリエに来て喜んで持って帰りました。現在クリスマスシーズンで賑わう店内に展示させて頂いております。
毎日様々な人々と出会い、それによって様々な出来事が生まれる街がパリですが、1月16日にパリ1区、ルーブル美術館の側の路地にある本屋で個展をさせて頂く運びとなりました。2ヶ月前から平面作品を制作するようになり、それらを展示する場所を探していました。そこはお店のため、夜4時間だけの展覧会です。そこは歴史ある古い本屋で、和紙の展示をする事に何か強い意味があるのではと感じています。私がその4時間に作品の全ての良さを理解してもらおうと現在パフォーマンスを企画しています。
今日は私のアトリエで2つの打ち合わせがありました。1組は日本人クラリネット奏者の男性とスペイン人女性ダンサーです。もう1組はフランス人ビデオプログラマー男性です。私は彼らに自作品とのコラボレーションアイデアを伝えると、それぞれとても興味を持ってくれ、4時間の中でパフォーマンスを2つ行なう事になりました。日は浅いですが、彼らがプロフェッショナルな感性を持っている事を今日確認できたので、これから当日までとても楽しみです。次回のパリ通信Vo.3で良い結果報告が出来ればと考えています。
このような小さな展示ですが、場所と日時が決まってしまうと、俄然やる気を駆り立てられます。その意気で以前から頭の中で構想していた和紙コスチュームのパフォーマンスをとある教会でできないかどうか現在知り合いの方に交渉して頂いています。こちらのプロジェクトは私がパリの生活を通して構想したヴィジョンです。
こちらも同時進行で進めていきます。
パリ賞生活も残りあと3ヶ月半、大いに焦りながらこの恵まれた機会を存分に使わせて頂こうと思います。
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Ninaとのコラボレーションのための和紙作品
ランプを展示させていただいているお店 CALIGLANEとオーナー |
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1月16日の小さな個展に向けて製作中 | |
自作個展DM | |
映像プログラマー Jérémyとの個展オープニングを飾るコラボレーション作品発表の打ち合わせ |
Cite universiteで会ったスペイン人の写真家の作品モデルとなり、インタビュー作品にも答えた
Ninaのアトリエでの打ち合わせ
上岡 ひとみ(うえおか ひとみ)
1983年生まれ 埼玉県出身
2007年 女子美術大学大学院美術研究科(修士課程)美術専攻修了
2011年 自動車会社退社
2012年 ベルリンで和紙造形作家として活動を再開する。
2014年 パリ賞受賞。現在パリにて滞在製作中。
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