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up date 2005.04.04

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【パリ通信 第17号】


松山聖子さん(1995年デザイン科造形計画専攻卒業)

眺めのいい部屋で思うこと

 
新しいアトリエ 皆で朝食
新しいアトリエ 皆で朝食
さよならパーティー1
さよならパーティー2
さよならパーティー
アトリエの窓からの虹
アトリエの窓からの虹
ここからささやかに集めている
友達の作品を披露
アートコレクション1 clem
アートコレクション1 clem
アートコレクション2  dirk(縦)
アートコレクション2 dirk(縦)
アートコレクション3 monika(縦)
アートコレクション3 monika(縦)
アートコレクション4  mel
アートコレクション4  mel
nuit blanche のパンフレット
アートコレクション5 amy

11月に工事の為に急遽中央棟への引っ越しを言い渡され、その部屋は4階の角部屋でした。

前のアトリエより狭いのですが2方が大きな窓に囲まれ、セーヌと古い図書館の見えるその名通りの「眺めのいい部屋」でした。こんな暮らしをしていいのかと何故か罪深く感じ、空恐ろしくなる程綺麗な朝の光で、友達が「ohーサンシャイン、サンシャイン、魔法の絨毯にのってるみたいだね」と無邪気にはしゃいでいるのをみて、このような燦々と輝く光りと美しい景色の中でなんとなく恐縮してしまい、少しの陰と100パーセント見える景色より小さな窓から見る景色の方が落ち着く私を友達は驚いて変態扱いするけど、日本人だなーと思いました。

ここで知り合ったイランの友人は「ヨーロッパ人は光りが好きなんだよ、俺達東の人間は違うよなー」とウィンクをする。何がいいたかったかというと、月並みですが、外国にて東の血を確認再認識したということです。そして外国人だらけのここの生活で日本人を背負うには、自分があまりに無知で無意識的であることを知りました。大陸続きの人は自分がどの国に属しているかとても意識的であるような気がします。そして他の国の文化にとても詳しい。イランの友達は日本での春画と俳句の両立がどうも納得いかないらしく、その説明を求められ「愛のコリーダ」を勧めたら何となく納得したみたいで、まぁまぁ窮地を脱したものの、芭蕉好きなイラン人に脱帽した次第です。

この中央棟への引っ越しの影響も然り、とにもかくにも多くの大切な人と知り合いました。

300人近くいるレジデンスで、主に6ヶ月交代で変わる滞在者、毎晩恋話、政治話から美術談義、美術批評に盛り上がり、美術作風もさることながら人の付き合い方、考え方まで根底から覆される程の影響を受けた様な気がします。生活をともにすることで彼等の作品の立ち上がり方を目の当たりにし、純粋に美術はおもしろいなぁと久々に思えるようにもなりました。

パリ滞在通信でありましたが、パリを満喫するよりもここの人達の親密な関係性から多く学ぶことができた一年で、あまりパリ通信らしくないレポートばかりで 申し訳ないです。

少しパリについて触れると、10月に行われるアートフェアfiacや11月に行われる写真フェアparis photoでは、他国のアートフェアに比べて赤丸シールが少ないようで、現代美術に携わる人の不平を耳にするのも納得しますが、他国にはないのんびりした時間の流れ、映画やダンスの宝庫(毎年2月にポンピドューセンターでビデオダンスという祭事があり、無料で多くのビデオダンスを見る事ができるので興味のあるかたは是非足を運んだらいかがでしょうか。)、小道にある多くの犬の糞やタバコの吸い殻、嗜好、我の強いフランス人と出会い、生活を楽しむ態度を感じることができるのはパリならではの事だと思いました。

私の作品についていえば、ここでの友達の批評や助けを受けながら、現在はビデオ作品を制作中です。そのうち日本で発表する機会ができたらと思います。

最後にこの場を借りてこのような経験をする機会を与えていただいた関係者の皆様に心から厚く御礼申し上げます。


※今回で松山聖子さんのご担当は最後になります。
 研修中のところ興味深いお話をいただき有り難うございました。

 
 
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